マイホームは負債?
ロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん・貧乏父さん」の中に、
マイホームは負債
という言葉が出てきます。
そういえば、他のお金持ちが書いた本や投資の本にも、「マイホームは買ってはいけない」「マイホームは最後に買う」とか書いてありました。
利息や家賃、配当等の収入を生み出すのが「資産」
ローンを組んで、借金のために利息を払わなくていけないのが「負債」
金持ち父さんのなかでも、「金持ちは資産を買う。中流以下の人は資産だと思って負債を買う。」と書いてありましたっけ。
でも、マイホームという「負債」を買っても、結果的に得をした方を知っています。
今日はその方がやっていた、上手なやり方を少しだけ紹介したいと思います。
その方のことを「Aさん」と表現しますね。
どうやって得をしたか
今回紹介する「Aさん」がやったことは、バブルの時のように、安く買って高く売る、ということではありません。
安く買って高く売れば利益が出ますが、普通の人の生活から考えた場合、住んでいた家を、買った値段と同じ価格で販売できれば、その間の家賃がすべて自分の収益になったと考えることが出来るのではないでしょうか。
つまり、Aさんは、マンションに住んでいた数年間、支払うべき家賃が必要なかったうえ、マンションで快適に暮らすことが出来たのです。
中古マンションをリフォームしたのですが、「快適に過ごした」ということも得をしたポイントだと思います。
数字では現れない幸福感ですね。
4つのポイント
それではAさんが選んだポイントを紹介します。
1 新築マンションを買わない
消費税
新築だと消費税がかかりますが、中古だとかかりません。マンションは高い買い物です。消費税もかなりの額になります。
新得マンションは宣伝広告費も上乗せ
どんなに良い物を作っても、宣伝しなければ誰も買ってくれません。だから宣伝するのは当然なのですが、新築マンショの価格にはこういったものも含まれます。中古住宅なら殆どの場合、宣伝広告費はありませんよね。
売るときは中古
もしも新築を買っても、売るときは中古物件です。それがどんなに新しくてきれいであってもです。
中古マンションの販売価格は、買った額から一気に下がります。そしてある時期を超えると価格が下るスピードが落ちていきます。
中古マンションを買うなら、ここが狙い目です。
住んでいる人が分かる
中古だとすでに住んでいる人がいるから、どんな層の人が住んでいるか分かります。実際に自分が住むときは、これが重要になったりします。
2 中古マンションは築年数と大規模改修済みかどうかで選ぶ
タワーマンションの改装費は十数億円かかるとか。
先日ワールドビジネスサテライトでも放送していましたが、
埼玉県川口市にあるエルザタワー55は、地上185m、55階建ての超高層マンションです。1998年に竣工したこのマンションは、築17年を迎え塗装な どの劣化が目立っています。
修繕にかかる費用は全部で12億円、各世帯が1平米あたり月93円の修繕積立金を拠出してい ます。
1世帯あたり180万円から200万円くらいの出費
工期は2年
www.tv-tokyo.co.jp から引用
買って住み始めたらすぐ大規模改修になってしまうと、しばらく不便な生活をしなくてはいけなくなります。
それに、もしも前の住民が早く転居して空き物件になっていた場合、修繕積立金の未払い分を請求される恐れもあります。この辺りは、物件を買うまえに十分調べなくてはいけませんね。
また、マンション価格は大規模改修が必要な時期、新築から十数年後ころまでの間は勢い良く下がっていきますが、十数年も経つと価格の下落速度が落ち着いてきます。ですので、大規模改修が終わったかどうかというのも中古マンション購入の目安になります。
築年数が40年を超えるような古すぎるマンションは耐震性や居住性に疑問があります。売るときにも買い手がつきづらいかもしれません。
新しすぎず、古すぎず、大規模修繕工事が終わった頃のマンションが良いのではないでしょうか。
3 中古マンションは立地で選ぶ
中古マンションの値段は立地で決まります。
いくらきれいに使っていても、窓からの景色が良くても、使い勝手が良くても、残念ながら、そういったものは中古マンションの査定にあまり反映されないそうです。
マンションが立っている場所が価格を査定するときの一番重要な項目になります。
- 駅が近い
- 学校、入院施設のある大きな病院が近くにある
- 標高が高い
これがAさんが選んだ条件です。
1の駅が近い事が理由なのは分かりますよね。駅が近いとマンションの価格は下がりづらいのです。もっとも路線によって価値の高低はあります。
2の理由は、規制が厳しくて住環境が保たれるからです。いかがわしいお店は営業できません。
3の標高が高いのは、水害対策です。過去に水没した場所や、海が近くて海抜0メーターのところのマンションは、もしも伊勢湾台風クラスの台風が来れば必ず浸水します。
最近はゲリラ豪雨でもよく浸水しますよね。
ちなみに伊勢湾台風では6mくらいの水位があったそうです。ナガシマスパーランド近くの電柱には、頭上遥か彼方に「伊勢湾台風水位」という表示があります。
海抜10m以上で、雨が流れ込まない地形を選びましょう。
Aさんは、これらをクリアした場所を選びました。
4 リフォームで価値が高くなることがある
Aさんは、立地が良く、大規模修繕工事が終わった優良物件を見つけました。
ところが、築年数が長く、設計思想が古かったため、南側に和室、北側に台所という作りでした。
Aさんの希望はフローリングのリビングに対面キッチン。
そこで大規模リフォームをすることにしました。
業者を選んで見積もりを取って・・・300万円くらいの工事を何とか200万円くらいに抑えたとか。Aさん交渉力がありますね。
そして、リフォームしたマンションに入居しました。
Aさんは当時新婚さんだったんです。そのピカピカの新品のような内装のマンションで新婚生活を始めました。
とても快適だったと思いますよ。
ところが、4年後に仕事の都合で引っ越すことになりました。
そこで泣く泣くマンションを手放すことにしたのですが、売れた価格が「買った値段」+「リフォーム代金」+α だったそうなんです。
その理由は、景気回復で地価が若干上がったことも原因かもしれませんが、それ以上に、Aさんの選択が良かったからだと思います。
価値がある優良物件を買って、リフォームして快適に暮らし、リフォームすることでマンションの価値を上げて売ることが出来たからです。
住宅ローンは計画的に
マイホームは負債です。負債は小さいほうが良いですよね。
35年ローンしか組めないのなら仕方ありませんけど、返済期間は短いほうが良いし、繰り上げ返済できるなら早く返済を終わらせたほうが良いです。
ローンがなければ負債が資産になるかもしれませんよ。
Aさんは、ほとんどローンを組まずに中古マンションを買いました。資金を多く持っていたことと、中古マンションがお値打ちだったからですね。
自分が買えるものを買いましょう。
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まとめ
価値のあるものを買って、快適に暮らし、価値を上げて売る。
得をしたことを簡単に書くとこれだけのことです。
しかし、とても難しいことです。
ハナさんが上に書いた4つのポイントは、Aさんの話を又聞きした話から抽出して書いたものなので、不正確なところがあるかもしれません。でも、だいたいこんなところじゃないかと思います。
これから新居を買おうと考えている人の参考になればと思って書いてみました。
ちなみにハナさんは一戸建て持ち家でローン返済中です。
Aさんの事を知った時、「選択を誤った。」と感じましたよ。そういう方法もあるんだなって。でも後悔はしていません。ハナさんにはハナさんのやり方があります。
新築が良い人は新築を買えば良いし、一戸建てが良い人は一戸建てを買えば良いんですよ。人それぞれ価値観は違いますからね。
無理のない選択をして下さいね。