親が子育て中に育てにくいと感じた子供は、将来、自殺や犯罪等の問題行動を起こす、という研究結果があるそうです。
たくさんの家族を追跡調査して調べたそうで、現在も継続調査されているみたいです。
ハナさんはこの調査のことを養老孟司氏の本で読みました。本の名前は忘れてしまいましたし、どこの研究機関がやっている調査かも分かりません。ハナさんの拙い記憶の中です。
「育てにくいと感じた子供は将来犯罪等の問題行動を起こす」と聞いて、
もしや・・うちの子が!
なんてびっくりした方もいるんじゃないかな?
ハナさんも読んだ時、ギョッとしましたよ。
でもね、良く考えてみてくださいね。
子育てをしていて、育てにくいと感じた子どもです。だけど、そうやって感じるのは親ですよね。
目次
親子関係は相対的なもの
絶対的に、子育てが大変な子どももいるでしょう。例えば障碍を持っているとか。
だけど、障碍を持って生まれても、立派に育った人はたくさんいます。
最近は不倫問題でクローズアップされちゃった乙武洋匡さんですが、御存知のとおり彼は手足がありません。普通に考えれば育てにくい子どもだったはずです。
だけど、乙武洋匡さんが生まれて初めてその姿を見た時、母親は「可愛い」と言って、とても可愛がって、愛情いっぱいに彼を育てました。「育てにくい」とは感じなかったはずです。
そして、乙武洋匡さんはたくましく、立派に成長したのです。
親子関係は、相対的なものです。
どんなに問題がある子でも、適応障害があったとしても、五体不満足でも、親が愛情を持って子供のことを理解して支えてあげれば、「育てにくい」とは感じないはずです。
きっと問題は起こらないのです。
それどころか、突き抜けた才能を開花させるかもしれません。
逆に、何の問題のない子どもや、才能が満ちあふれるこどもであっても、親が子どもを理解できなかったり、子どもを好きになれなかったり、親が追いつめられていて心に余裕がなかったら、「育てにくい」と感じてしまうのではないでしょうか。
育てにくかった偉人
トーマス・エジソン
トーマス・エジソンは、皆さんも御存知ですよね。
小学校を3ヶ月で小学校を中退したり、火事を起こしたり。
とっても手のかかる子どもだったはずです。
でも、母親は大きな愛でトーマスを育てました。
「育てにくい」とは感じなかったはずです。
そして、数々の発明をしました。
アインシュタイン
アインシュタインも、5歳ころまで言葉を理解できても話せなかったり、進学に失敗しています。言語能力に問題があったようです。そのかわり数学の能力が飛び抜けていた。
子供時代は劣等生とされ、学校での評価は低かったみたいですが、両親は愛情を注いで育てたと言われています。
「育てにくい」とは感じていなかったはずです。
そして、重要な発見をしていくのです。
育てにくかった犯罪者
逆に犯罪者はどうでしょうか?
酒鬼薔薇聖斗と言う名前を聞いたことがあると思います。
神戸連続児童殺傷事件の少年Aです。
最近本を出したとか。
彼が幼少期のころ、両親は彼を叱りつけ気味に育てたそうです。そして、ある日酒鬼薔薇聖斗は失禁しながら号泣したそうです。心のバランスが崩壊したのです。
おかしくなった子どもを見て、両親は子どもを精神科医に見せました。
きっと、両親は「育てにくい」と感じていたのだと思います。言うことを聞かせようと思って、叱りつけていた。だけどいうことを聞かず、おかしくなっていった・・・
小林よしのり氏の新ゴーマニズム宣言5にこのエピソードが書いてあります。
小林よしのり氏が書いているとおり、抱きしめて、大好きで、大切にしていることを子どもに伝えなくてはいけなかったのですね。
その間違いが、後年おぞましい犯罪を生み出したのです。
児童虐待
児童虐待には、負の連鎖があると言われています。
児童虐待を受けた子どもは、大人になって子どもを持つと、自分がされたように、子どもを虐待する傾向があると言われています。
または、DV、ドメスティックバイオレンスの被害者や加害者になってしまうといいます。無意識に粗暴な人を配偶者として選んだり、配偶者に暴力を振るってしまったりするのです。
虐待をする親は、
- 自分の言いなりにならない=育てにくい
と感じて虐待をしているのではないでしょうか。
「育てにくい」を感じない、考えないように子育てする
子育ては大変です。幸いハナさんちの娘ちゃんも息子ちゃんも何の問題もなくスクスク育ちました。
でも、小さい頃は、大変だった時期もありますよ。
だけど、今まで書いてきたことを見聞きしていたので、なるべく「育てにくい」と考えないように心がけてきました。
イヤイヤには何か原因があるのだし、子どもなんて言って聞くものじゃありません。親だって疲れたり、眠くなったり、お腹すいたら機嫌が悪くなります。子どもだってそうです。
タイトルに「育てにくいと感じた子どもは将来犯罪等の問題行動を起こす」と書きましたが、これは研究結果です。そこからハナさんが導いたのが、
- 育てにくいと感じなければ良いんじゃないの?
って言うことです。
子どもが「育てにくい」「手が掛かる」と感じるのは自分に問題がある、又は自分が置かれた環境に問題があるかもしれませんよね。
親になる大人たちは「育てにくい」と感じないように、子どもにしっかり向き合っていかなければならないと思います。
そして、親でない大人たちも、親である大人たちを支えてあげなければならないと思います。
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北海道の子ども置き去りに思うこと
北海道で、しつけとして原野に子どもを置き去りにしていた件は、子どもが無事発見されました。
良かったですね。
置き去りにされた子どもは「捨てられた」と感じたことでしょう。
周りの人や、両親が「やり過ぎだった」と説明してあげなければいけません。「置き去りは間違いだった、ごめんね」と謝らなければいけません。
そして、子どもに親の愛情を実感させないといけませんね。
そうしないと、将来が心配になります。皆で支えてあげましょう。
今回の北海道の子ども置き去りは、子育てを経験したことのある親であれば一方的な非難が出来ないことだったと思います。
ここまでの事はしなくても、「ちゃんとしつけなければいけない」という思いに囚われているお父さんやお母さんも多いですよね。ハナさんもそうでしたよ。
でも、今回のことは
- やり過ぎちゃいけないこと
- 子どもは親が思っているよりしっかりしている
ことが、良く分かる出来事だったと思います。
全国、もしかすると全世界の子育てに悩む親に、何かのヒントを与えられたかもしれませんね。
子育て中の親御さんたちへ
子どもを一人の人間として認めてあげましょう。
そして、ハグしてあげましょう。
理解できないけど、一生懸命理解してあげましょう。その姿勢は、きっと子どもに伝わります。
子どもは言うようにならないが、親のするようになると言われます。親の言うことではなく、親の振る舞いを真似るのです。
子は親の鏡です。子どもに問題があったのなら、それは親に問題があるのです。些細な言動、感情を真似るのです。親の心根が子どもの行動に出るのです。
場合によっては、親の考えを増幅させて行動に移してしまうこともあります。
最後に、子育てに悩んでいる方に、北海道出身の漫画家の書いた作品を読むことをオススメします。
最近読みました。泣けますよ。良い話でした。