ハナさんの知り合いに三十路の男女がおりまして。
職場も職種も違うのですが、ひょんなことから結婚を前提にした相手と交際したいという話がそれぞれから湧いてきたもんですから、まぁなんというかハナさんがキューピット役をすることになったんです。
でも、お見合いみたいな堅苦しいことは嫌だし、「なんであんな人紹介したの!」ってなっても嫌なので、正直なところ勝手にやっていればいいじゃん、って思っているわけなんですよ。
早い話、責任を取りたくないというか、痴情のもつれには付き合いたくないんです。
幸せな出会いばかりじゃないですもんね。破局や修羅場を経験はしていないけど見たり聞いたりしている身としては危険は避けたいのです。
彼ら彼女らがトラブルを起こすと決まったわけではありませんが、なにぶん三十路ですから内心焦っているんじゃないかと感じられるフシもございまして、そんな場合は熱くなりやすいんですよね。
三十路になってしまったのは、お互い、男性中心の職場と、女性中心の職場なので知り合う機会が少なかったとか、みんな仕事に夢中でプライベートがおろそかになったんですよね、きっと。
じゃあ、出会うきっかけを作ってあげればいいのかなぁと思うんですが、ハナさんがコンパを開いてみんなを集めて出会いの場を作ってあげるのも大変ですから、まあ、勝手に男友達や女友達を集めてコンパでもやればいいじゃんって思ったんです。それなら、連絡先を交換させればいいなって。
それで、今や社会インフラと化したラインを使うことにしました。
とりあえず、ラインのグループを、独身男グループと、独身女グループに作ってもらったんです。
次に、そのグループをどうやってくっつければ良いのか?
間に入って、招待を繰り返せば良いかもしれないけど、ハナさんが全員の招待をやるのも大変だし、勝手にねずみ講みたいに増えれば良いけど、なんだか男も女もライバルが増えるのを警戒してか、自分たちで招待しあっこしてくれないんですよね。
結局は、男の子グループに女の子を一人入れて、女の子のグループに道をつなげてもらうことにしたんです。
そしたらですね…
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餌に群がる池の鯉みたいにラインの三十路男子のトークが炸裂したんです!
三十路男グループと言えば、アラフォーのハナさんからみたらちょっと奥手な男の子たちに見えたんですが、羊の皮をかぶった狼、能面の下の般若、やはり若いエネルギーが下半身から湧き上がるのですね!
でも、押しすぎると逃げられちゃうよ。
一押し二金三男っていうけど、押したり引いたり、上手にやらなきゃね♪
さぁ、カップルは誕生するでしょうか?